キリスト教の葬儀に参列するときのマナー|葬儀の流れや献花方法など
2017/10/14
日本は仏教徒が多いので、キリスト教の葬儀に参加するときの勝手がわからず困る方も多いと思います。
- どこであるの?
- どんな内容なの?
- 御香典はどうすればいいの?
ここでは、上記のような気になるキリスト教葬儀におけるマナーをご紹介しているので、参考にしてください。
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仏教徒がキリスト教葬儀に参加していいの?
マナー以前に、そもそも仏教徒が他宗教の葬儀に参加していいのでしょうか?
答えは「参加しても問題ない」です。
逆に、仏式の葬儀にキリスト教の方が参加することもあります。大切なのは、故人を思う心です。
ただし、NGマナーはありますので、そちらは記事後半でご紹介します。
キリスト教葬儀は2パターン
キリスト教の葬儀は、「カトリック」と「プロテスタント」の2つに分かれています。
どちらも教会で行われるのですが、葬儀の進行に違いがあるので、それぞれご紹介していきます。
カトリックの葬儀の流れ
- 開祭(司祭、柩、遺族が入場。参列者は祈りをささげる)
- 言葉の典礼(参列者は祈りを唱える)
- 感謝の典礼(遺族がパンとぶどう酒を奉納)
- 告別・葬送(故人の人生を振り返り、弔電披露や献花など)
カトリックは日本の習慣に近いため、特に大きく変わったことは行いません。
仏葬との大きな違いは、聖歌をささげたりする点です。
普段から触れていない方は、聖歌をうたったりできないと思いますので、大人しく故人を思っておきましょう。
プロテスタントの葬儀の流れ
- 一同入室、着席
- オルガン奏楽(柩が入堂するので、起立して迎える)
- 牧師入室
- 讃美歌斉唱(一同起立して合唱)
- 聖書朗読・祈祷(牧師の朗読中、参加者は黙祷をささげる)
- 讃美歌斉唱
- 説教(故人の生涯を振り返る)
- 祈祷
- 讃美歌斉唱
- 祝祷
- オルガン奏楽
- 告別式(弔辞や献花など)
カトリックと違い、進行内容が多く細分化されているのが特徴です。
献花の正しい手順
カトリックとプロテスタント、両方で共通して行われるのが「献花」です。
その名のとおり花を献げる行為で、仏式でいうところの「お焼香」にあたります。
献花には正しい手順があるので、次のやり方を覚えておいてください。
①両手で花を持ち祭壇の前へ
係りの方が花を差し出してくれるので、その花を両手で持ちながら祭壇の前へ進みます。
このとき、花が右側へくるように持つのがマナーです。
②献花台の前で花を回す
祭壇へ着いたら、まず一礼します。
その後、持っている花を時計回りに回し、花が自分側に茎が献花台側にくるよう向きを変えてください。
③献花台の上に花を置き黙祷
花を献花台の上に置いたら、黙祷をします。
黙祷が終わったら祭壇へ一礼し、その後遺族と牧師(もしくは神父)にも一礼して席へ戻ってください。
以上で献花終了です。
香典ではなく「御花料」
キリスト教の葬儀では、御香典の代わりに「御花料」を用意します。
封筒は、次の画像にある左側の不祝儀袋です。十字架が描いてあるのがポイントです。
また、中に入れる金額の相場は、次のとおりです。
- 両親:50,000〜100,000円
- 兄弟:30,000〜50,000円
- 親族:10,000〜30,000円
- 知人:3,000〜5,000円
このあたりは、仏式とそれほど変わらないので、不祝儀袋の種類を間違えないようにしましょう。
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キリスト教葬儀でのNGマナー
次のような行為は、周囲を不快な思いにさせるかもしれないため、できるだけ避けましょう。
数珠は持っていかない
キリスト教葬儀では、数珠ではなくロザリオを使うため、数珠はその場にふさわしくないです。
かといって、ロザリオを用意する必要もありません。何も持たずに参加して大丈夫です。
お悔やみの言葉をかけてはいけない
キリスト教では、亡くなることは神に召されることなので、祝福すべきこととされています。
そのため、仏式のようにお悔やみは言いません。
正しい表現をするなら「安らかな眠りをお祈り申し上げます」というのが一般的です。
信者以外はベール・十字をきりなどは不要
女性は黒のベールをかぶることが多いのですが、これは信者だけの装いです。
また、献花のさいに十字をきる光景を目にすると思いますが、これらは別にしなくてかまいません。
服装は喪服で、故人の前では手を合わせれば大丈夫です。
まとめ
仏式の葬儀にしか参加したことがなければ不安になるかもしれませんが、難しいことはありません。
香典の代わりに御花料を持ち、両手を合わせて故人を偲んであげてください。